松山淳著「機動戦士ガンダムが教えてくれた新世代リーダーシップ」より。著者曰く、リーダーシップは人生のあらゆる物事から学ぶことができ、もちろん、「機動戦士ガンダム」からも学ぶことができると説く。
本書の中では、ランバ・ラルやブライト・ノアなど、物語の中でリーダーとして活躍している登場人物のセリフを挙げ、そのセリフにまつわるエピソードを紹介し、その人物のどのような点をリーダーとして学ぶべきか、という分析がされている。往年のガンダムファンにとっては、セリフを読んだだけでそのシーンがイメージできるので、著者の伝えたいことがとてもすんなりと頭に入ってくる。
マネージャーに昇格したとき、周囲の先輩リーダーから、「リーダーとはこうあるべき」という話をたくさん伺った。どの話も、確かにその通り、と思えるものばかりだったが、では自分に同じことが実践できるかというと、それは難しいなと感じるものが多かった。
リーダーとしての振る舞いとして、どうあるのが正解なのだろうと悩み、書店で物色していて見つけたのが本書だ。単純に本のタイトルに惹かれて手に取ったのだが、その内容は、このコラムのタイトルにもある通り、私の当時の悩みにダイレクトに答えてくれるものだった。
つまり、先輩リーダーたちもそれぞれ、色々試行錯誤して悩みながら、やがて自分なりの正解にたどり着いたということだろう。そのことに気づいてから、少し肩の力が抜けたような気がした。
先輩リーダーの振る舞いを観察したり、映画を観たり、本を読んだりして、この人のこういう点はリーダーとして良いな、と感じるところがあれば、それを真似してみる。その積み重ねで、私だけのオリジナルのリーダー像ができるのだと思う。
リーダーシップとは、人間力そのものだ。